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2018年3月期の業績

当期の連結業績は、主力であるディスプレイ事業において製品単価が高い大型液晶テレビの販売数量増加および国内市場でのFUNAIブランド販売開始により増収となりました。その一方で、昨年初頭に液晶パネルが高騰したことから液晶テレビの価格も下げ止まり、その結果北米および中国における2017年の液晶テレビ市場の需要が縮小しました。加えて、中国メーカーが北米に向けて大型モデルを中心とした液晶テレビを大量に出荷したことで、北米市場はこれらの液晶テレビが供給過剰となり、当社を含む液晶テレビメーカー各社が大量の在庫を抱えることになりました。この在庫販売のために想定を超える販売促進費が必要となったことが当社の収益を大きく圧迫しました。

この結果、当期の売上高は1,301億30百万円(前期比2.8%減)、営業損失は108億85百万円(前期は67億75百万円の損失)、経常損失は119億9百万円(同77億26百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は247億9百万円(同67億45百万円の損失)となりました。

今後の成長戦略

当期は、期首に策定した中期経営方針に基づき、AV製品のラインナップ拡充など「AV事業を中心とした収益の改善」に努めてまいりましたが、全ての液晶テレビメーカーが在庫を抱えるという過去に例の無い市場変化に対応することができず、大変に厳しい業績となりましたことを重く受け止めております。

来期(2019年3月期)の北米市場における液晶テレビの需要は2017年と同等もしくは微減と当社では考えており、価格競争がさらに激化するおそれがあることやメモリを含む半導体部品価格の高止まりが見込まれることなど不透明な要因が多く、厳しい事業環境が継続することが予測されます。このため、必達の目標である「赤字からの脱却」を果たすためには、無理に売上拡大策を進めるのではなく、着実な収益確保に注力する必要があります。この観点から中期経営方針を見直し、持続的な成長へ向けて収益構造改革を実現する「2018年度経営方針」を策定しています。

主力となる北米市場では、大手量販店での定番棚の拡充とネット販売ビジネスの強化により市場シェアを拡大するとともに、生産体制の最適化やサービスコストの削減に取り組んでいきます。国内では有機ELテレビ投入によるラインナップの拡充とロサンゼルス・エンゼルスとのパートナーシップ契約に基づく広告展開によって、FUNAIブランドの浸透を図ります。その他にもアライアンス企業との協業による電気自動車関連事業の立ち上げ並びにマイクロフルイディクス技術の応用展開など、将来の柱となる新規ビジネスの展開を加速していきます。

代表取締役 執行役員社長 船越 秀明